No,161 【谷山浩子:今日の1曲】  「渚のライムソーダ」



アルバム 1986年10月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:板倉文  (3:42)

【ポイント】
 ・ 80年代アイドルソングの王道を行く、 いまでは懐かしいキラキラした歌謡曲


こちらは河合奈保子さんへ1985年に提供した曲のセルフカバーです。

河合奈保子さんは現在はオーストラリアにお住まいだそうですね。
堀北真希さん主演のドラマ:「ミス・パイロット」の主題歌に「KAHO」のデビュー曲が抜擢された折に、KAHOの母親としてお名前を久しぶりにメディアで聞きましたが、時間がずいぶん経ったんですね。娘さんは、アイドルだったお母さんとは雰囲気が全然違うのですが、中学生でシンガーソングライターデビューなんて浩子さんみたいです。



さて、浩子さんVer.のお話に戻ります。
聴いた瞬間、「バリバリの80年代アイドルソング!」と思ってしまう歌です。
歌詞・メロディーライン・アレンジのどれをとっても「王道」を行っていて、とてもキラキラしている印象が残ります。

実は、この歌詞は、河合奈保子さんに提供したものとは少し変更が入っています。
なんて言ったって「スマイルフォーミー」など“元気印”みたいな河合奈保子さんが唄う曲は、もっとアイドルしちゃっているんですよね。浩子さんは変更した理由をコンサートで語っています。

コンサート : 猫森集会2014オールリクエスト in 青山円形劇場

アイドルソングなのでテレビサイズの3分台の曲ですが、歌謡曲・アイドルソングのエッセンスがたっぷりで、いま聴くと懐かしくもあり、新鮮でもあります。是非聴いてみてください。


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Date: 2017.07.27 Category: 谷山浩子   

No,160 【谷山浩子:今日の1曲】  「水玉時間」 ①



アルバム 1986年10月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:板倉文  (5:06)

【ポイント】
 ・ 雨上がりのキラキラ感と浩子さんの声の透明感がマッチしています。


この作品は高田みづえさんへの提供曲(1985年)のセルフカバーです。

高田みづえさんは70年代後半~80年代中盤の実力派アイドル。
彼女の唄う作品は、大関:若嶋津(現在の12代:二所ノ関親方)との婚約発表後の1985年5月発売の最後のオリジナルアルバム「愛のモノローグ」に収録されていました。
高田みづえさんが実力派だったこともあってか、アイドル的な歌詞とは違って、唄うだけでなく、“雰囲気を作り出す力”が要求されるようです。浩子さんVer.を聴いても、「実力派ではない“かわいいだけのアイドル”では手におえない感じ」がします。歌が上手だった高田みづえさんのものも聴いてみたいものです。

さて、話を戻して浩子さんVer.です。
この作品がアルバムのタイトルにもなりました。
アレンジも雨粒がコロコロと転がる雰囲気がいろいろな音で表現されていて、雨上がりの光が満ちてキラキラしているような印象が残ります。

ちなみに、このアルバムを発売した時には既に高田さんは引退して1年ほど経過しており、同時期に唄われることはありませんでした。


Date: 2017.07.26 Category: 谷山浩子   

No,159 【谷山浩子:今日の1曲】  「SORAMIMI-空が耳をすましている-」 ①



アルバム 1986年10月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:倉田信雄  【白谷山】  (5:15)

【ポイント】
 ・ その雰囲気、そして浮遊感のような気持ち良さが心地よいです。


斉藤由貴さんへ提供した作品のセルフカバーです。
ライフベストアルバムの『白と黒』で白セレクトされていて、このVer.が収録されています。

この作品は、切ない片想いの歌。
浩子さんも『女性視点のラブソングです。』(猫森集会:2015年)と語っています。

とにかく漂う雰囲気が良い作品で、聴いていて気持ち良いです。フルートの音が怪しく儚く響くのですが、何とも言えないふわふわした浮遊感のようなものがあって、そのシンセサイザーによって作られた雰囲気が印象に残ります。歌詞の内容にもピッタリのアレンジです。


Date: 2017.07.25 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:Album】  『水玉時間』



アルバム 1986年10月21日発売

4年間担当した「オールナイトニッポン」のパーソナリティーを降り、他のFM局などでやっていた番組も終わって、4月からは歌手中心の活動に戻った1986年はこのアルバムが「水玉時間」が秋に発売になりました。

このアルバムには、斉藤由貴さんに詞を提供した「土曜日のタマネギ」(曲は亀井登志夫さん)をはじめ、ソングライターとして高田みづえさん・河合奈保子さんに提供した作品のセルフカバーや、NHK:『みんなのうた』で放映された「まっくら森のうた」も収録されています。また、浩子さんが「地球滅亡三部作」と銘打った「穀物の雨が降る」・「ガラスの巨人」・「粉雪の日」も含まれています。

この頃からデジタルシンセサイザーになってきて、音の作りも変わってきます。いわゆる「打ち込み」と言われるような音になり、ニューミュージックからJ-POPへ向かっていく時期でもあったかと思います。編曲者は多彩で、相棒である石井AQをはじめ、崎谷健次郎さん・倉田信雄さんなどバラエティーに富んでいて、お金がかかっているアルバムですね。

この頃から浩子さんの音楽界でのポジションが定まってきた感じがします。持っていた才能が多様に開花して「他の人には出来ない、代わりのいない存在」になってきたような感覚も残るアルバムであるように思います。

このアルバムジャケットは 『鳥かごを着て、その中で鳥を手に留まらせたい』 という浩子さんのアイデアをもとに作られた衣装だそうです。中に入る歌詞カードは、再び浩子さんの“手書き仕様”になっています。


Date: 2017.07.24 Category: 谷山浩子   

No,158 【谷山浩子:今日の1曲】  「ガラスの巨人」 ①

夕焼けリンゴ

シングル (B面) 1986年8月21日発売
作詞:谷山浩子、作曲・編曲:崎谷健次郎  【黒谷山】 (4:04)

【ポイント】
 ・ ストリングスやハープがメインの演奏を務めます。


浩子ワールドで表現するところの「人類滅亡ソング」。
街はあるけど車も人もいないという世界を描いています。

シングルVer.とアルバムVer.ではアレンジが異なり、楽器編成も全然違っています。
シングルVer.は怪しい感じの効果音のシンセサイザーで始まり、ストリングスやハープが短い音を続ける伴奏が付いています。全体として“キラキラ演出”な感じで、シングル盤こそのアレンジではないかと思います。

この曲は「黒谷山」でセレクトされていますが、ライフベストアルバムの「白と黒」に収録されているのは、この次のアルバムで紹介するアルバムVer.です。こちらのシングルVer.は、同じベストアルバムでも年代別ベストアルバムの「'80s」の方に収録されています。

歌詞の中身にまつわる部分は、また違うVer.の時に。。。


Date: 2017.07.22 Category: 谷山浩子   

No,157 【谷山浩子:今日の1曲】  「夕焼けリンゴ」 ①

夕焼けリンゴ  

シングル (A面) 1986年8月21日発売
作詞:谷山浩子、作曲・編曲:崎谷健次郎  (4:24)

【ポイント】
 ・ 夕焼けに染まる鄙びた田舎駅の光景が浮かびます。


夕焼けの山の麓ののどかな田舎駅が舞台です。
そして、そこにいる2人の女の子の光景もまた目に浮かぶ、シングル曲らしいキラキラした印象の残るかわいらしい曲です。

ほのぼのするようなスローなメロディーの作品ですが、それに載せて唄われているのは、実は高校生くらいの女の子に起きた三角関係の複雑な心のうち。最後に何とも悲しい結論を導いています。

このアルバムジャケットは、このシングル盤の発売4日後に出版された浩子さんの童話集:『猫森集会』(サンリオ、A5版ハードカバー)に使われているイラスト画から。この本には、次回アルバムに収められて代表曲になっていた作品の歌詞が童話の中に含まれています。

これまでは他の方の詞に曲をつけて唄う浩子さんの作品はありましたが、このシングル盤に収録された2作品は浩子さんが作詞、歌手の崎谷健次郎さんが作曲・編曲をしています。これ以降のシングル盤には詞か曲のどちらかを誰かとコラボレートした形で作られたものが増えていきます。



Date: 2017.07.21 Category: 谷山浩子   

No,156 【谷山浩子:今日の1曲】  「空飛ぶ橇 Ⅱ」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞:鈴木志郎康、作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (1:58)

【ポイント】
 ・ リズムを取る鈴の音によって荘厳な雰囲気になっています。


こちらも短い曲。アルバムの終曲らしい静かな作品です。

冬の深々とした夜のような透き通った暗さが伝わってくるようです。
鈴の音がリズムを取っていきますが、その音と後半に出てくる鐘の音が交互に奏でられることによって、夜の深さがより深まっていく印象が残ります。


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このアルバムの後、1986年4月3日でオールナイトニッポンのパーソナリティーを卒業した浩子さんです。パーソナリティー担当していた期間に発表したアルバムはここまでで、次は1986年の夏に出したシングル盤になります。この80年代後半からはソングライターとしてますます活躍していくことになります。



Date: 2017.07.20 Category: 谷山浩子   

No,155 【谷山浩子:今日の1曲】  「少女は・・・Ⅲ」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞:吉原幸子、作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:12)

【ポイント】
 ・ 歌詞のおどろおどろしさにあった荘厳なアレンジ


「少女は・・・」の3部作の最後は、あたかも音楽劇の一幕のような作品です。
演奏にミュージカルで使われるような劇的な演出がされていますね。
シンセサイザーの特性を使って、非常にシンプルな楽器編成ながら壮大で不可思議でもある雰囲気を描き、少女の「夢」の世界のお話が展開していきます。

詩は「滅亡系」の雰囲気を漂わせるもので、浩子さんの“黒い”趣向にもあっていた感じがしますね。


Date: 2017.07.19 Category: 谷山浩子   

No,154 【谷山浩子:今日の1曲】  「少女は・・・Ⅱ」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞:吉原幸子、作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (1:24)

【ポイント】
 ・ シンセサイザーならではのサンプリング演出の楽しさがある


わずか1分半にも満たない曲です。でも、歌はとってもPOP。
大変リズミカルで賑やかな曲になっていて、歌詞の内容に合わせるかのようにサンプリングや作られた様々な動物の鳴き声が入っています。

この吉原さんの詩は、“少女の残酷性”が垣間見えるような怖さをまとっていますね。『トカゲのしっぽ もいでみて』なんてフレーズはなかなか出てきませんが、それにもPOPなメロディーを載せてしまう浩子さんもすごいです。

そして、極め付きは歌の終わりの台詞。
これがとっても理解不能な感じなんですよね。
「紙シバイの十円」って。。。。


Date: 2017.07.18 Category: 谷山浩子   

No,153 【谷山浩子:今日の1曲】  「少女は・・・Ⅰ」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞:吉原幸子、作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  (2:11)

【ポイント】
 ・ 少女的な世界観がいっぱいあふれた作品です。


ここからの「少女は・・・」の3作品は詩人:吉原幸子さんの作品を歌詞に曲にしたものです。
この作品は歌詞がやはり良いですね。
個人的には、『少女って まわりの空気ごと移動するのよ しらないの?』っていうところは”言い得て妙”な感覚を残し、『ホータイって、とってもすてき!』という部分は逆に何とも少女的で面白いですね。
コンサートでは扱いにくそうな題材に思えますが、実はコンサート向きなアレンジになっているところも興味深いところです。

ちなみに、この「Ⅰ」の歌詞に出てくる少女が、以前紹介したアルバム「夢半球」のアルバムジャケットの画の少女のイメージなんだそうです。これも結びつかなくて驚きですね。




尚、詩人の吉原さんは、このアルバムの制作時は現役でしたが、1990年代に入ると難病を患って、残念ながら2002年にお亡くなりになったそうです。


Date: 2017.07.17 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:今日の1曲】 ・・・番外編!  『谷山浩子 弾き語りコンサート2017』 @小金井 宮地楽器ホール 大ホール

7月1日に鶴見で開催された「弾き語りコンサート」に続き、7月14日は小金井での開催です。

私が武蔵小金井駅に着いたのはちょうど6時でした。
この駅に降り立ったのは実に35年ぶり。中学生の時に駅にほど近い東京学芸大学に部活の試合でいく為に降りて以来です。当時はどちらかというと田舎びた雰囲気のある駅だったのですが、近年では中央線の高架化もようやく完成して南北に分断されていた街を1つにする開発が進んでいるようですね。
本日の会場の「小金井 宮地楽器ホール」は駅南側のロータリーに面しており、まさに再開発エリアの象徴のような公共施設です。ガラス張りになった3階・4階が大ホールのフロアです。まだ新しいこともあり、大変きれいなホールでした。

1階からエレベーターで大ホールの3階に上がったら、そこは受付の目の前。
既に開場時間を過ぎており、続々と入場していきます。
客席に入って自分の席を探すと、なんと今回も真正面! 鶴見と全く同じような位置。
ステージを見ると、そこにはSteinway & Sonsのピアノが鎮座していました。

今日は入場時間が遅めだったので、アンケートの準備をしていると、開演を知らせる音がなりました。
このホールは教会で鳴るような鐘の音。とても品がよく、穏やかに開演時間を告げています。鶴見のブザー音とは大変な違いです。


照明が落ち、ステージだけ再び明るくなると、左手から浩子さんが登場です。
この日の衣装は、鶴見とほぼ同じ。黒の長袖シャツに白地のポンチョを羽織ります。そこには鮮やかな青色の大きな刺繍で花柄があしらわれています。今回は照明のおかげで、その花柄にラインストーンが散りばめられていることもよくわかりました。前回はスパッツに似ているように見えたのは、スキニーのパンツでした。そして、今日は茶色の紐靴。珍しいなと思っていたら、これが後でコンサートにアクセントを与えることになるとは。。。 そして髪には黒のカチューシャです。

いつものようにピアノに向かってスタートです。
今年の労音さん主催の「弾き語りコンサート」は照明に拘りが感じられたので、今回も演出の照明色も併せてお知らせしていきます。

#1 『窓』  《白》

唄い終わって、いつもの通り、まずはご挨拶です。
金曜の晩の開催なので、仕事帰りに来る方も多く、遅刻組も結構出ています。
『こんばんわ。今日は小金井宮地楽器ホールでの“谷山浩子 弾き語りコンサート2017”にようこそいらっしゃいました。 いま来た方も、いらっしゃいませ!』
『しかし、本当に、本当に暑いですね! 頭がボーっとしていて、この後に間違っても気にならない(?!)・・・・そんなことはないです。でも、何かやらかしそうなんですよね。』
『皆さんもボーっとしていると思いますが、今日は平日だし、忙しい中を来てくださった方もいるかもしれません。疲れたら寝ちゃってもいいですよ。私はダラーっと聴いて頂くのが一番よいので・・・・』
という流れで“いつものご挨拶”になりました。

『「窓」は、高校卒業して半年後くらいに書いた唄です。この季節に“秋”の曲を持って来ました。次も「学校」がテーマの曲です。「ポプラポプラ」は中学校。女子の唄です。「放課後」は高校です。』

#2 『ポプラポプラ』  《黄》
#3 『放課後』  《青》


『唄ってて気づきましたが、「ポプラポプラ」は“冬”の歌ですね。季節感、全く無視です。(笑)』
『実態のある人間への初恋は私は中1の時でしたが、そういう気持ち、“初恋状態”のようになったのは、グループサウンズが流行った時でしょうか。』
ここからグループサウンズ(GS)時代の話になっていきます。
『私はクラシカル・エレガンスみたいな曲が好きです。』
GSは、そのファッションも「スーツ」、衛兵のような「ミリタリールック」、「VAN」、中世ヨーロッパをイメージしたような「クラシカル・エレガンス」など様々でしたね。浩子さんが好きだったザ・タイガースも王子様ルックの映像も残っていますから、クラシカル・エレガンスに入るのでしょうね。

ここでちょっとした情報として
『ちょうど歌入れが終わりました。あとはミックスダウンしてマスタリングすれば完成です。』
と新アルバムの状況を教えてくれつつ、
『このアルバムにも1曲、クラシカル・エレガンスみたいなのを入れてみました。』
なのだそうです。
その流れで 『私の「思春期」の3大“美しいメロディー”』 を紹介してくれました。
① 「JUN & ROPE」のCMソング
 浩子さんが話した『古城の前で男と女がポーズを決めているようなCM』(1972年)の曲は、確かにGSっぽいです。



② 「ニーノ・ロータ(Nino Rota)」
 作曲家の名前だけを浩子さんは言ってピアノで弾きましたが、あのフレーズは「太陽がいっぱい」だったかな?

 

③ 「青春の光と影」
 映画主題歌ですね。

 

次の2曲は「女の子の唄」がテーマということで
#4 『カントリーガール』  《オレンジ》
#5 『SAKANA GIRL』  《水色》


「カントリーガール」は、“前サビ有り”Ver.でした。
そして、「SAKANA GIRL」では、前奏を弾きはじめた浩子さんの演奏が1拍つまずいたような形に! 思わず聴き手も前のめりに・・・・コンサート始めに心配していた通り、やらかしてしまいます。そして、唄い終えると、
『完璧な「SAKANA GIRL」をお送りしました。』
客席は爆笑! こんな失敗も楽しみになるからコンサートは面白いのです。

ここでソロコンサート恒例の「リクエストコーナー」へ。
今回も「チケット半券による座席抽選」でした。
『当たりたくない人にも当たるってことなんですよ。』

2人目の当選者はご夫婦連れだったようで、リクエストの曲名を聞いて、浩子さん
『リクエスト権を奪いましたね。(笑) まぁ、仲の良いご夫婦のようなので大丈夫でしょう。』
・・・・話題のどこかの夫婦の姿が脳裏に浮かぶようなコメントです。(笑)

4人目の半券を取り出した瞬間、浩子さんが固まります。
『ちゃんと混ぜたよねぇ?・・・・1列、6番!』
客席も爆笑! なんと先ほどの2番目の方のお隣さんが当選でした。

そして、スタッフのヤマザキ アヤカさんが歌詞カードを持って登場。浩子さんに
『アヤヤ、ですっ!』
と紹介されて恥ずかしそうにしながら、抽選箱を持って帰ります。
そして、4人の曲順を検討している最中に歌詞カードを床に落とす浩子さん。

#6  11列-6番 男性  『メリーメリーゴーラウンド』  《白》
#9  1列-5番  男性  『ねこの森には帰れない』  《緑→黄》
#7  10列-22番 男性  『ブルーサブマリン』  《青》
#8  1列-6番 男性  『DOOR』  《オレンジ》


2番目の「ブルーサブマリン」が始まるところで、“無音”の時間が生まれます。
静かな中、右・左と首をかしげる浩子さん。
『キーが書いてない・・・・F?・・・かなぁ。』
無事に唄うことが出来ました。
3番目の「DOOR」は圧巻でした。今日のSteinway & Sonsのピアノはとてもよく鳴っていることが伝わってきます。

こうして、リクエストの4曲を弾き終えたタイミングで来場した人が3~4名いました。
『いま来た方には申し訳ないのですが、ここで休憩に入ります。』
と、これで第1部が終了です。

すると、暗くなったステージの後方の幕が左右に開き、白いスクリーンが現れました。
約15分の休憩の後、第2部の始まりです。

第2部の開始は、9/13発売の新アルバムに収録する過去に提供曲から唄います。
今日の選曲は手嶌葵さんに提供した作品です。
『映画:「西の魔女が死んだ」の主題歌のコンペで、新井昭乃さんの「虹」に負けた作品です。これも誰かがツイッターで「映画の挿入歌になっている」って書いていましたけど、挿入になっていないです。(笑)』
・・・・≪後のくだりは、浩子さんのお客様への要請もあって“自主規制”(笑)≫・・・・

#10 『金色野原』  《白》

『新アルバムに収録の新曲は、8月のファンクラブイベントで。今回は11のお話の歌ですが、ジャケットも童話集のようなものになりました。予約してくださいね。予約してくれると、(CDを)刷る枚数が増えるので。(笑)』

次は「共通点は斉藤由貴さんに提供した曲」という2曲。
#11 『ひまわり』  《オレンジ》
#12 『SORAMIMI-空が耳をすましている-』  《黄》


再び新アルバムに関するお話です。
『収録曲の曲順は、まだ決まっていません。これからです。』
実は、このコンサートの開始にあわせて収録予定の11曲が発表されました。先ほどの休憩中に「最後の曲が無限マトリョーシ
カ」とツイートした方がいたのですが、その情報が間違っているということで、まだ休憩中の10分後に浩子さんが訂正に走ります。(休憩中にツイッターを見て、ツイートしてしまうとは、さすが浩子さんです。)
『「無限マトリョーシカ」が最後、はないです! 変過ぎます。』
客席は爆笑!!
『先ほどクラシカル・エレガンスのタイプの作品を入れたと言いましたが、「城あとの乙女」という作品です。 あぁ、唄いたい。。。』
その言葉に客席から大きな拍手が起きますが、残念ながら「なし」ということで。。。

でも、こんな狂想曲的な出来事が起きるくらい、皆さん楽しみにしている新アルバムです。オリジナル作品には浩子ワールドらしい興味深いタイトルもあります。(「白雪姫と七人のダイジョーブ」ってタイトルに実にそそられます。) 私も完成を待ちたいと思います。

終盤の3曲は「東京を舞台にしたラブソング」がテーマです。

#13 『星より遠い』
#14 『キャンディーヌ』
#15 『電波塔の少年』


ここの照明は色とりどりでした。特に「キャンディーヌ」は街のネオンをイメージさせる色と点滅という演出で、シンプルながらも凝った内容になっていましたね。

演奏前の解説で、それぞれの舞台となった場所を浩子さんが教えてくれたのですが、
「キャンディーヌ」が西麻布、「電波塔の少年」は東京タワーなのですが、意外にも
『「星より遠い」は、“西武池袋線”です。』
・・・・すごい納得感。
以前、石神井公園に住んでいたので毎日乗っていましたが、確かにこれが江古田~練馬あたりの大学生が多く住んでいるエリアだと、実にピッタリな光景です。特に、この作品が出た2000年前半はまだ高架でない区間もあって、昔ながらの西武線の光景が都内でも残っていたので、雰囲気がしっかり作品に現れています。

『そろそろお別れの時間なのですが、宮地楽器ホールのことを冒頭話そうと思ったんですが、全部抜けてしまいました。(笑) 今から話すと、またコンサートが始まるみたいになっちゃうので止めておきます。(笑)。 最後は、いま一番新しいアルバムは「シングルコレクション」なのですが、その中からお別れの曲を。これはB面曲ですね。“何か”のB面です。(笑)』
・・・・「DESERT MOON」のB面曲ですね。

#16 『銀河通信』  《青》

唄い終えてステージから下がりますが、観客の大拍手のアンコールに応えて再登場。
『お礼の歌ですが、「人間じゃないかも?というラブソング」というテーマです。』

ところが、演奏に入ろうとピアノのイスに座ろうとした浩子さんが固まります。
『靴ひも、踏んづけちゃった。。。』
浩子さんはピアノの後方に向かい、靴ひもを結び直して戻ってきました。
そして、もう一度お辞儀して、仕切り直してピアノに座ります。

#En-1 『ピヨの恩返し』

そして、再びの大拍手。当然のダブル・アンコールの要求です。
歌詞カードのファイルを抱えて再びステージにやってきた浩子さんです。
『コンサートは終わりましたので、この後にご都合のある方はお帰りOKです! 私が唄いたいだけなので。(笑)』
『いつものように、このファイルから引いた歌詞カードの歌を何があろうとも唄う、ということで。』
ファイルから抽出しています。
『何があろうと・・・・だよね。・・・・あっ!・・・・・「遠い夏 -津軽に寄せて-」です。』
客席からは感嘆の声が。

ピアノに向かった浩子さんは少し悩みます。
『上手くいくかやってみないとわからない。だって、キーも書いてないし、歌詞も9行しかないし。』
と言って、客先に歌詞カードを見せてくれました。
『Fマイナーかな?・・・・Eマイナーでやります。』

#En-2 『遠い夏 -津軽に寄せて-』

前奏・間奏・後奏と訴えかけるような激しさと静けさをもったピアノ演奏に、最後まで驚かせられた感じです。ピアノの鳴りの良さも手伝って、迫力満点のダブル・アンコールでした。
やはり、浩子さんのピアノ演奏は天才的なものがありますね!!

・・・・ということで、21:00前に閉演です。
例年は4月にある「弾き語りコンサート」はこれにて終了です。


次は、8月末のファンクラブイベントです。今回初めて参加してみます。
到着した入場券を観たら、練習が必要な“お題”もあったりするので面白そうです。



Date: 2017.07.16 Category: 谷山浩子   

No,152 【谷山浩子:今日の1曲】  「恋するニワトリ」 ①



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【白谷山】  (2:26)

【ポイント】
 ・ NHK:「みんなのうた」への提供曲のアルバムVer.です。


1970年代に生まれた方は、この曲で浩子さんに出会った方も多いのではないでしょうか。
この年、1985年2月~3月にかけて「みんなのうた」で放映された提供曲になります。

これが「みんなのうた」で放映された浩子さんの最初の曲になります。
『「みんなのうた」からの要請は本当にうれしかった』、『私の歌をみんなに聴いてもらえるんだと思った』(2014/4/19:弾き語りコンサート2014)と浩子さんも話していますが、「みんなのうた」への提供曲は良い歌ばかりです。「みんなに唄ってほしい」という気持ちでソングライターになった浩子さんの気持ちや意気込みが伝わってきます。
「みんなのうた」Ver.は岡崎倫典さんの編曲で、彼が弾くアコースティックギターの演奏で、浩子さんがエコーなし(たぶん、ほぼ)で唄っているものです。子供たちが歌いやすいようにピッチもキーも少し下げてあるようですね。
この作品は、放映当時に新聞の一般紙の文化・芸能欄で『この曲が保育園・幼稚園のお遊戯で踊るのに使われることが増えていて、お母さんたちにもかわいい歌と好評』といった小さな記事が出ていたのを記憶しています。


さて、前置きが長くなりましたが、こちらはそのアルバムVer.です。
こちらは全く違って、遊びにあふれた感じの作りになっています。
伴奏ではなく、ほとんどが人の声、コーラスで進行していきます。そのコーラスには相曽晴日さんも参加していますし、浩子さんのマネージャーの斉藤克哉さんの声も良くわかります。また、“機械のニワトリ”の鳴き声のような音も入っていて、ゆっくりとしたテンポながら明るく楽しい作品に仕上がっています。

ちなみに、「“みんなのうた”収録Ver.」をシングル盤のような華やかなアレンジに再録したものが『代表曲としての「恋するニワトリ」』ですが、それは約3年後に出るアルバムに収録される形になりますので、紹介はその時に。

この曲は親子3代でも楽しめる歌なので“全年齢対象”で良いと思います。
谷山ワールド全開!の曲でもありますので、是非聴いてみてくださいね。


Date: 2017.07.15 Category: 谷山浩子   

No,151 【谷山浩子:今日の1曲】  「ほおずきランプともして」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:28)

【ポイント】
 ・ “脳内感染度”が高くてクセになるメロディーですよ。


アジアンテイストが満載のメロディーです。
中国返還前の、あの当時の香港のような雰囲気がイメージされるようです。

とにかくメロディーが頭に入ってきやすいです。頭の中でグルグルします。
音づくり的にはシンプルな作りで、鳴りもの系の楽器がこのとってもアジアンな雰囲気を作っていますが、楽器の中には「インディアンフルート」という聴き慣れない楽器があったりして、音楽的にもいろいろと遊んだ感がある作品に仕上がっています。

こういった海外の雰囲気が詰まった作品が浩子さんの曲には時折出てきますが、“旅の想い出アルバム”っぽくて良いですね。


Date: 2017.07.14 Category: 谷山浩子   

No,150 【谷山浩子:今日の1曲】  「空飛ぶ橇 Ⅰ」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞:鈴木志郎康、作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫・石井AQ・谷山浩子  (3:13)

【ポイント】
 ・ 詩人の作る世界に浩子さんが曲をつけているスタイルです。


ここからの後半は「組曲」の作りになっています。その1曲目。
前奏から雪の季節の晴れた日を思い起こさせるような明るさを感じる曲です。
歌の作りも同様で、あたかも音楽の授業で唄う“唱歌”のようです。

音づくりはかなり電子楽器の色合いが濃く出ていますが、シンセサイザーで造っている音は意外に古風な電子音が使われているのも特徴でしょうか。また、ドラムは“打ち込み系”であることが顕著にわかるリズムを刻んでいます。


Date: 2017.07.13 Category: 谷山浩子   

No,149 【谷山浩子:今日の1曲】  「うさぎ」 ①



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【花谷山】  (3:10)

【ポイント】
 ・ オールナイトニッポンに届いたハガキがキッカケで生まれたアイドルソングです。


テレビ朝日系列で放送されていたコント55号(萩本欽一さん&坂上二郎さん)の番組:「たみちゃん」の主役だった野咲たみこさんへ提供された作品のセルフカバーです。番組と彼女の人気もあって曲もヒットしたので、聴くと「あっ」と思う方もいるかと思います。

典型的なアイドルソングではないのですが、テレビサイズの3分強にまとめられています。
たみちゃんVer.は冒頭の歌の入るポイントが掴みにくいので、ご本人も難しかったのではないかと思うほど。あまりカラオケ向きではありませんね。たみちゃんの唄う「うさぎ」の映像はあまり残っていないようです。



この作品ですが、「谷山浩子のオールナイトニッポン」に寄せられたPN:“たんぽぽかおる”さんのハガキがキッカケとなって出来ました。1985/1/24放送分~3/7放送分の中でその進捗が語られていたのですが、この歌詞のモチーフになったのは2/28放送分で読まれたハガキの内容でしょう。

 【ラジオ】 #97 谷山浩子のオールナイトニッポン 1985/2/28

さて、この浩子さんVer.。
冒頭と終わりに前奏・後奏がわりに街の雑踏の音が効果音として入っています。これが歌詞の世界観というか聴き手のイメージを膨らませてくれて、1番の歌詞の『改札口で』というフレーズで思い浮かべる駅の光景は皆さんそれぞれ違ってくるようです。
歌詞は子供の頃にどこかで見聞きしてきたような印象のある世界にして描かれています。アイドルソングのたみちゃんVer.とは少し歌詞も変えてあります。シンセサイザーのみのシンプルな編成で、歌が聴き手にしっかり入ってくるアレンジになっており、そのかわいらしい光景がしっかり伝わってきます。

谷山作品の中で私の好きな曲の1つです。


Date: 2017.07.12 Category: 谷山浩子   

No,148 【谷山浩子:今日の1曲】  「メリーメリーゴーラウンド」 ②



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (4:36)

【ポイント】
 ・ ピアノとシンセサイザーがメインにシンプルな作り


「ブルーブルーブルー」と同じく半年前に出たシングル盤のB面曲です。
これがアルバムVer.ですが、こちらは年代別ベスト盤の「'80s」にも再録されています。

メロディーラインを弾く楽器がないので、それがかえって浩子さんの声が生む高い透明感が浮き立つようにアレンジされているようです。後奏に出てくるオルゴールの音が「メリーゴーラウンド」が持っているカオスな世界を感じさせてくれるような気がします。


〔これまでの収録は〕
 No,130 【谷山浩子:今日の1曲】  「メリーメリーゴーラウンド」 ①


Date: 2017.07.11 Category: 谷山浩子   

No,147 【谷山浩子:今日の1曲】  「FLYING」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  (2:58)

【ポイント】
 ・ 「地球滅亡ソング」です。


現代音楽的な“おかず”がたくさん入った曲です。
全編に渡ってリズムとは違う「機械音」的な音を奏でるシンセサイザー、間奏部の不協和音など、それによって不思議感が漂うアレンジになっています。現代音楽が好きな方には「こういう歌のまとめ方もあるのか」と思うかもしれませんね。

ゆったりとしたリズムの曲なので実際の時間以上に曲は短く感じますが、“人の死に絶えた世界”を透明感をもって語られるという不思議な世界を感じることが出来るように思います。


Date: 2017.07.10 Category: 谷山浩子   

No,146 【谷山浩子:今日の1曲】  「再会」 ①



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:青木望  (4:49)

【ポイント】
 ・ クラシックテイスト満載の深く大きなスケール感が素晴らしいです。


この作品を初めて聴いた時、そのスケール感に「まるで大河ドラマのオープニングのよう」と思わず感じた作品です。プロの歌手が唄えば唄うほどに深みを持ってその世界観が聴き手に迫ってきます。そして、聴くほどに染みてくる歌でもあります。

この曲の演奏にはオーケストラが使われていて、歌詞カードにもどこの楽団かは全く触れられていないのですが、弦の音とブラスで重厚な演奏になっています。そして、それに負けずに浩子さんの唄からも熱さ・強さが伝わってきます。歌詞の細やかな世界に分厚い音楽を当てるというのは、あたかも昭和30年代~40年代前半の“古き良き昭和映画の名作”を見ているようです。

まさに“力作”というのが相応しい作品です。
「白と黒」・「花とゆめ」のベスト盤にはセレクトされていませんが、是非これは全編聴いて頂きたい1曲です。


Date: 2017.07.08 Category: 谷山浩子   

No,145 【谷山浩子:今日の1曲】  「BLUE BLUE BLUE」 ②



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  (3:42)

【ポイント】
 ・ アコースティックアレンジで軽快な感じ


このアルバムの半年前に発売されたシングル盤のアルバムVer.です。
編曲者が変わって全く異なるアレンジになったせいもあってか、シングル盤はカタカナだった曲名が英語標記になっています。
シングル盤の“別名:トムキャットVer.”のロックテイストとは異なり、谷山作品の王道でもあるアコースティックアレンジになって、曲としても聴きやすくなっているように思います。シングルVer.の持っていた疾走感は少し“スピード違反”だったのかもしれませんね。

後半で随所に出てくるトランペットの乾いた明るい音が特徴的な作品です。
岡崎倫典さん演奏のアコースティックギターの美しいメロディーに、軽快&自由にかぶってくるトランペットの音が世界観を拡げています。

全く正反対のシングルVer.とアルバムVer.
比較して聴いてみてください。


〔これまでの収録は〕
 No,129 【谷山浩子:今日の1曲】  「ブルーブルーブルー」 ①


Date: 2017.07.07 Category: 谷山浩子   

No,144 【谷山浩子:今日の1曲】  「風のあたる場所」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:29)

【ポイント】
 ・ タイトルとは違う「怖さ」を持った歌詞です。


ある意味、“女性の情念”みたいなものの顔が見える歌詞の世界です。
曲のタイトルの意味に繋がるには最後の一節を待たないといけませんが、そこまでに描かれる世界は“黒さ”をまとっています。
迫ってくるような繰り返しのメロディーが、それに拍車をかけているようです。

本当にこんな感じの女性がいたら、ちょっと男性としては怖さを感じてしまうと思いますが、さて、皆さんは如何でしょうか。是非この詞の世界を聴いてみてください。


Date: 2017.07.06 Category: 谷山浩子   

No,143 【谷山浩子:今日の1曲】  「闇に走れば」



アルバム 1985年10月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:34)

【ポイント】
 ・ 谷山作品では珍しくブラスが目立ちます。


アルバムの冒頭曲は、タイトル通り、静かな雰囲気。
それでいて、明るいブラス楽器の音が大人の雰囲気を漂わすというJazzyな作品です。
「浩子さんもこんな作品を書くようになったんだなぁ」と感じずにはいられな大人の雰囲気のする作品ですが、歌詞には“谷山メルヘン”的な表現もあり、その微妙さがまた作品に個性を与えている感じがします。

『この作品の舞台は千葉県の銚子の犬吠埼です。よく“心中”の歌と間違われるんです。 「二度と帰らぬ闇の中に 力を込めてアクセル踏んで」 とか言っているんで。(笑)』 (2017年 : ひとりでオールリクエスト 180分@渋谷)

こういう“解釈の余地”を残すところが、浩子ワールドの面白さなのでしょうね。



Date: 2017.07.05 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:今日の1曲】 ・・・番外編!  『谷山浩子 弾き語りコンサート2017』 @横浜市鶴見区民文化センター サルビアホール

例年は4月に開催されて、浩子さんは花粉症との戦いでもある「弾き語りコンサート」。
今年は4月29日にデビュー45周年の記念コンサートがあった関係で、この7月の開催になりました。7月1日(土)が鶴見、14日(金)が武蔵小金井という2回の開催です。

この7月1日の朝を、私は九州は熊本で迎えておりました。
出張で来たのですが、金曜の晩は“懇親会”ということで熊本市内のフレンチの名店で過ごす機会に恵まれて、地元の方々の昨年の地震のお話などに耳を傾けた夜でした。
私のツイッターを見て頂いた方はご存知と思いますが、その熊本から鶴見のコンサート会場までの大移動がこの日の最初のメインイベントでした。

9:20にホテルをチェックアウトして熊本駅へ。
10:11発の九州新幹線:「つばめ」で、まずは博多駅に向かいます。

熊本駅新幹線改札

熊本駅の改札内には、こんなクマモンがいるんですよ。

熊本駅内のクマモン

次の新玉名駅からおじさん4人組が乗ってきて「遠足気分だね」と言いながら早速ビールで乾杯を始めます。会話を聴いていると、どうやら広島までプロ野球の観戦に行くようです。そんな賑やかな会話もありつつの車中でしたが、50分で博多駅に着きました。
次に乗る「のぞみ」で新横浜までは5時間弱かかるので、一旦改札を出てランチを仕込みます。改札脇にあった「三日月屋」のカツサンドが美味しそうだったので、タルタル味のサンドを選択。 (改札脇のお店はこちら

ランチも仕込んで長時間の乗車の準備も万端。再度改札を通って「のぞみ」に乗車して11:33に博多駅を出発しました。乗車してからは出張先へお礼状メールを書いたりして1時間ほど仕事をしましたが、列車はまもなく広島に到着しようかというところ。やはり「のぞみ」は速いです。広島駅を出発してすぐ右側にマツダスタジアムがありますが、この日はデーゲームのようでスタンドにお客さんが入っているのが見えました。

その後、ランチで買ったサンドウィッチを食べて、飛んでいく車窓を眺めながら過ごしていましたが、米原を過ぎたあたりから前の晩のツケがきたのか睡魔に・・・・気が付いたら浜松を過ぎていました。(笑)
天竜川を渡って磐田市に入ると「赤い音叉が3つある社章」の企業・・・・そうです。ヤマハ発動機の工場群の近くを新幹線は走ります。ここに来ると、頭の中で勝手に「ヤマハっ、ヤマハっ、ヤマハぁ、ヤマハ発動機ぃ~♪」と流れてきてしまいます。ここで、ツイッターでそんなつぶやきをしたのですが、まさかこれが伏線になるとは思わずに。。。。

新幹線は順調にひた走り、16:15頃に新横浜駅に到着。
そこからは横浜線・京浜東北線と乗り換えて鶴見駅には16:40くらいに尽きました。ホテル出発から既に7時間が経ち、移動疲れもありましたが、何とか無事に到着です。
コンサートホールは駅前なので、すぐに見つかりました。

鶴見サルビアホール_20170701


さて、前段の鉄旅日記がだいぶ長くなってしまいましたが、今回もメモと記憶頼みではありますが、弾き語りコンサート2017@鶴見の模様をレポートしますね。

サルビアホールは約550人収容の箱です。まだ新しい大変にきれいなホールでした。
客席に入って自分の席を探すと、なんと真正面! しかも、浩子さんがステージに立つと顔の高さもほぼ同じ思われるような位置でした。席に就いてすぐに気づいたのは、ステージのピアノの向きがいつもと若干違うこと。右向きではなく、客席側に若干傾けてレイアウトされていて、唄っている時の顔が少し見えるように工夫されていました。ちなみに、そのピアノはYAMAHA製でした。

いつものようにアンケートの準備をしていると、すぐに開演時間に。
このホールの開始5分前を知らす音は独特・・・というか、実に“品のない”ブザー音。。。
せっかくの新しいホールが、これでは台無しです。上野の東京文化会館のような“工夫”をしてもらいたいですね。

照明が全て落ち、ステージだけ再び明るくなると、右手から浩子さんが登場です。
浩子さんのこの日の衣装ですが、黒の長袖アンダーシャツに白地のポンチョを羽織っています。そのポンチョには鮮やかな青色の大きな刺繍でしょうか。花柄の模様があしらわれています。下はスパッツに似たスキニーな感じの濃いグレーのパンツで、短めの黒ブーツにINした姿でした。髪は、ロングで下半分を巻いています。そして、カチューシャには、ピアノに向かった時に客席側になる方にシルバーのアクセサリーが付いていてキラキラと輝いていました。

いつものようにそのままピアノに向かって、いよいよスタートです。
尚、今回は照明に拘りが感じられたので、演出の照明色も併せてお知らせしていきます。

#1 『MAY』  《白》

唄い終わって曲紹介からお話が始まります。
『これは斉藤由貴さんへの提供曲ですが、自分で唄ったものも同じ日に発売しました。向こうはオリコン2位。こちらは80位と・・・・』
客席に笑いがこぼれます。そんな中、1曲目の遅刻組がゾロゾロ入ってきたところ
『いま来た人も含めて、本日はようこそ、谷山浩子弾き語りコンサート2017へいらっしゃいました! 鶴見でのコンサートは初めてです。子供の頃に横浜に住んでいたので鶴見には来たことがありますが、たぶん50年ぶりかな。先ほど駅前を見て「都会だっ!」と思いました。』
『いま新アルバムのレコーディング中で、私は唄うのはどうも夜中が良くて、そんな生活になっています。今日のリハーサルをしていた時間は眠っている時間で、頭の中がボーっとしています。やっているうちに「あっ、人がいる!」みたいになるかもしれません。(笑)』

そして、本日のコンサートの方向性の説明です。
『本日は、1曲を除き、4月に発売したシングル・コレクションの中から選曲しました。・・・・えっ?!、ガッカリした?・・・・“B面”というものがあるので大丈夫です!』
お客さんも笑っています。この日の客層は、下は4才くらいから上は70代までと幅広い感じだったので、結果的にちょうど良い選択だったのかもしれませんね。

#2 『河のほとりに』  《青》
#3 『カントリーガール』 (※3番Ver.)  《オレンジ》


今日はシングル・コレクションからの選曲なので、「カントリーガール」もEP盤時代の3番Ver.でした。これはこれで失恋ソングの切なさが残ります。
再び、鶴見の話題です。
『鶴見といえば、鶴見にあったインターナショナルスクール・・・・あの当時はアメリカンスクールと言いましたが、そこに行った幼稚園の同級生・・・・同園生?・・・・に「ミツルくん」という男の子がいました。子供ながらに「ミツルくんだからツルミに行くんだ」と思っていました。』
客席は爆笑です。そして、浩子さんから横浜時代の自己紹介が。
『私は横浜市立の立野小学校でした。京浜東北線の先、根岸線の山手駅のそばにある小学校です。ピアノは、石川町駅の近くのフェリス女学院の音楽学部の付属の音楽教室で習っていました。とにかく練習が嫌いな子で、いつまでも同じところをやっていて進まない。土曜日にレッスンがあるのですが、金曜日の晩に30分しか練習をやらないんです。教科書にお煎餅を挟んでそのままにしたりとか・・・・で、好きな歌ばかり弾いているような遊びをしていました。それが今でも続いて「仕事」になったという・・・・』
お煎餅を挟んでいたという裏話は初めて聴きました。(笑)

『次はB面に入っていた曲から2曲ということで、先ほどは7月なのに「MAY」を唄いましたが、次も7月なのに「六月の花嫁」を唄います。いまも声優さんとかのシングルに曲を書きますが、カップリング(c/w)曲が多いんですよね・・・・』

#4 『六月の花嫁』  《青&白》
#5 『星のマリオネット』  《青&白》


さて、ここでソロコンサート恒例の「リクエストコーナー」です。
今回は、ジャンケンでは時間がかかり過ぎるということで、「チケット半券による座席抽選」になりました。
『座席抽選の難点は、リクエストしたくない人にも当たるってことなんですよね。』
客席からは笑いが。

当選者の1人目は男性でした。選曲には隣の人により“指示”が出ていたようです。
リクエストされた曲名を聞いて、
『失敗の確率は40%・・・・』
2人目の当選者は女性。お友達3人で相談していたようですが、その曲名を聞いて
『キビシイのが来た!』
3人目・4人目とリクエストを尋ねて、曲順を検討します。
『打込みもシンセもないのでショボくなると思うので、「人形の家」を最初にして・・・』

曲順が決まると、照明さんへの“演出用の曲解説”をします。今日はいつもの照明スタッフではない方が担当しているらしく、その方を本番で試してしまう浩子さんです。

『「人形の家」は、閉鎖空間に閉じこもっていく・・・(中略)・・・割とサイコな感じの歌』
『「おはようクレヨン」は、次々にトマト・レタスと食べ物になっていって、全部喰われる歌』
・・・・インプット情報にしては、すごいまとめ方をしています。(笑)

#7 K-11 男性  『積木の家』  《赤》
#6 O-28 女性  『人形の家』  《青、足元だけ赤》
#9 G-24 女性  『約束』  《白+青の間接照明》
#8 K-4 女性  『おはようクレヨン』  《レモン色》



ここで第1部が終了して休憩になりました。
ホールが案内した15分より短めに休憩も終わったと思いますが、早々に第2部のスタート。


新アルバムのお話を始めたのですが、発売日が9月13日と決まったそうです。
その収録の中でごく最近に録音した作品を1つということで。
『声優の上坂すみれさんのシングル向けに最初からc/w曲として依頼された作品です。レコーディング中に「珍品」と言われました。今回はローリーさんや高橋研二さんの“THE 卍”と石井AQさんのアレンジで録音しました。以前からこの作品をやりたいという話をしていて、「みんなで“ヘイッ!”とかやりたいね」と言っていたので、「中に入れてくるかな?」と思っていたら、まんまとデモテープにいっぱい入ってました。(笑)』

#10 『無限マトリョーシカ』  《白》

シングル・コレクションからの選曲に戻って『B面コレクション』から2作品。ある意味、ここが今回の聴きどころでありました。
『シングル盤はディレクターの言うとおりに出していて、曲を渡した後はお任せにしていたのですが、次の作品は全く違うイメージになって戻ってきてビックリした作品です。今日は“元の感じ”でやります。弾き語りとの違いを聴き比べてください。当時の音源はシングル・コレクションで確かめてくださいね。(笑)』

#11 『なおちゃん』  《青》
#12 『ガラスの巨人』  《青》


「なおちゃん」は、テンポもスローで大変切ない感じの原曲だったことがよくわかります。差が大きいので、今後のコンサートでリクエストが増えるかもしれません。
そして、「ガラスの巨人」の間奏中には、ステージ後方の壁が上がって、白いスクリーンが登場。第2部後半の照明の演出に更に工夫が入りそうです。

ここで『レコーディングってどんな風に行なっているのか?』というお話に。
今世紀初めまではレコーディングスタジオで専用機器を使って録音するのが普通だったそうですが、時代は変わって現在はアレンジャーが自宅で作るようになったそうです。極端に言えば「スタジオでは唄うだけ」という形になってきているそうで、その変化にスタジオも潰れてきているそうです。
浩子さんも、長年愛用したマルチトラックが壊れてしまったとのことで、とうとうDTMに変えたそうですが・・・・『めんどくさいですっ!』・・・・音1つ出すのにも設定が大変らしいです。

話は変わって、最も「新しく録音した曲」というお話に。
新居昭乃さんと“猫森集会2016”向けに共作した「秘密の花園」のさわり(前奏)だけ演奏してくれました。

#13 『てんぷら★さんらいず』  《白》
#14 『風になれ ~みどりのために~』  《緑》
#15 『海の時間』  《緑》


代表曲の3曲をやったところで、ボチボチおしまいの時間になりました。
最後の作品は、現時点の最新シングルということでの選曲です。

#16 『同じ月を見ている』  《白》

演奏が始まると、ピアノを弾く浩子さんにだけ白いピンスポットライトが上から当たります。
そして、青く染まったスクリーンの右上に月の望遠画像が映し出され、まるで月明かりの様な幻想的な雰囲気が演出されています。終わり方は実に美しいかたちになっていました。

観客の大拍手の中、アンコールに応えて、浩子さんは再登場。
「お礼の歌」ということで、これもシングル・コレクション、そして「同じ月を見ている」のNHKとのつながりから、「みんなのうた」からの選曲になりました。ただ・・・・
『最後にしては“少し暗い”のを選んでしまったか、と少し後悔している。』
と言うので、この時点でダブル・アンコールの期待も膨らみます。

#En-1 『まっくら森の歌』  《白》

浩子さんが袖に下がるも、引続きアンコールの拍手が鳴りやみません。
そして、浩子さんが再登場! 観客は大拍手!!
浩子さんは感謝を述べると共に
『コンサートは先ほどので終わったので、ご都合がある方はどうぞ。』
と言っても、誰も去る人はいません。
徐にお話を始めます。
『もう1曲唄いたいなと思って出て来たのですが・・・・「今日は何の日」ということで、7月1日は「ヤマハ発動機の創立日」です。』
ここでワッと盛り上がります。
『1955年に出来ました。私が社歌の作曲をしています。作詞は社員の方です。普段は7月にコンサートは行なっていないので、7月1日にコンサートが出来ることはこれから先にあるかわからないので、この曲を歌います。』
『関係のない方がほとんどと思いますが、同じ歌詞が続くので皆さんで唄ってください。』
と、簡単な歌唱指導を行ないます。
『浜松でコンサートをやった時は、スズキもホンダの方も唄いました!』
客席は爆笑です!

#En-2 『ヤマハ発動機社歌』  《白》

私は2月に続き、今年2度目のコーラス参加になりました!
まさか、今回も東海道新幹線に乗ってきた日に偶然が重なるとは・・・・

リクエストやコーラス参加など「参加型」のコンサートは、やはり楽しいですね。
大変充実した約2時間15分のコンサートになりました。
『次の7月14日の小金井のコンサートは、鶴見とは全く違う構成で行ないます。』
とのことなので、またそちらにも期待したいと思います。


・・・・ところで、この日の照明さん。
青色のライトばかり使っている感じがしましたが、偏っていませんでした???



Date: 2017.07.04 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:Album】  『空飛ぶ日曜日』



アルバム 1985年10月5日発売

「オールナイトニッポン」の担当期間中にはオリジナル・アルバムが4作発売されましたが、これがその最後、通算11枚目のアルバムです。この時期は知名度の向上も手伝って、前作の弾き語りベストアルバム:『眠れない夜のために』からわずか4ヶ月後にリリースされました。

アルバムジャケットは、デビュー20周年のご褒美旅行でヨーロッパにて。
このジャケット写真はご自分で選んだそうで、このアルバムからセルフプロデュースみたいなことも徐々に始められたみたいですね。これはスウェーデンの首都:ストックホルムで撮影されたそうです。

LP盤にもかかわらず破格な14曲入りで、しかも組曲が2つ収録された贅沢な仕立て。浩子さんも『A面を「お姉さんサイド」、B面を「妹サイド」と呼んでいる』(1985/12/23@新宿:厚生年金会館コンサート)というように、漂わせる雰囲気もすこし異なります。

このアルバムには、『ヒット曲はないけれど、それなりに皆さんが知っている曲を書いている』と自負されている浩子さんらしく、“話題になった曲”も収められています。
NHKの『みんなのうた』で流れた「恋するニワトリ」は、当時の幼稚園児や保育園児には大変な人気曲でした。谷山浩子を知らなくても「恋するニワトリ」は知ってるというくらいです。
また、『うさぎ』は、欽ちゃんが二郎さんを引き込んで久しぶりに“コント55号”として作った番組『たみちゃん』に出演していた主役の野咲たみこさんへの提供曲でしたね。彼女のシングル盤Ver.の華やかさとはまた違って、少し歌詞を変えた浩子さんVer.もその世界観が出ていてかわいらしくて切ない歌です。

また、個性的な曲もあり、アジアンな雰囲気が漂う「ほおづきランプともして」は“脳内感染度”が高いメロディです。「少女は・・・」の組曲も、詩人の方の作品の世界観を膨らませる歌になっています。以前のアルバム:『夢半球』のジャケットに映っている女の子は、このアルバム収録曲の「少女は…Ⅰ」のイメージだと後に浩子さん自身が語っておられましたね。

突拍子もないアルバムタイトルに興味がいきますが、この後もこんな感じのアルバムタイトルの付け方をするものが出てきますね。「フィンランドはどこですか」みたいな。。。

ちなみに、このアルバムからCDも同時発売が始まります。
デジタル音源へ変わってきた頃の作品になります。


Date: 2017.07.04 Category: 谷山浩子   

No,142 【谷山浩子:今日の1曲】  「銀河通信」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【白谷山】  (4:35)

【ポイント】
 ・ ゆったりとしたテンポで、穏やかな夜を想起させるようなアレンジです。


ここではシンプルな弾き語り。オーソドックスにピアノ1本の演奏です。
間奏と後奏でわずかに遠い雷鳴のような効果音をシンセサイザーで入れていますが、それ以外は浩子さんのピアノ1本での演奏&歌になっています。

この“白セレクト”の作品は何度も再録されているのですが、実はこの弾き語りVer.が最も演奏時間が長いVer.になっています。シングル盤とは30秒以上も違います。ゆっくり・ゆったりと流れる時間を感じさせるアレンジなので、とてもリラックスできるものになっており、まさに「眠れない夜のために」相応しい終曲になっています。

興味深い取り組みが多かった作品群なので、是非聴いて頂きたいアルバムです。


〔これまでの収録は〕
 No,128 【谷山浩子:今日の1曲】  「銀河通信」 ①



Date: 2017.07.03 Category: 谷山浩子   

No,141 【谷山浩子:今日の1曲】  「鏡よ鏡」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (2:38)

【ポイント】
 ・ ヨーロッパの下町で聴けるような演奏の雰囲気


以前取り上げた時にも書きましたが、歌詞の内容は結構な“黒”です。
このアレンジでは、弦楽器のようなシンセサイザーの音で伴奏が入っていますが、その仕立てはどこかヨーロッパの下町で演奏している“バイオリン弾きのおじさん”的な響きを漂わせ、また童話的な雰囲気を強くしてくれています。

しかし、このアルバムでは何故か“吃驚な効果音”が入っているのが多い気がします。
この曲も最後はそんな音で終わっています。ちょっと不思議・・・・


〔これまでの収録は〕
 No,32 【谷山浩子:今日の1曲】  「鏡よ鏡」 ①



Date: 2017.07.01 Category: 谷山浩子   

No,140 【谷山浩子:今日の1曲】  「不思議なアリス」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:02)

【ポイント】
 ・ ハンドベルのような音色がもたらす浮遊感が心地よい作品です。


爆竹が鳴るような音が前奏代わりに入っています。
間奏と後奏にはわずかにピアノの音が割り込み、そして去っていくという、アレンジはかなり実験音楽的。このアルバムは現代音楽のエッセンスがあちこちに散りばめられていて、そういう観点でも面白いです。
ハンドベルのようなクリアで響きのあるシンセサイザーの音色に、浩子さんの歌&コーラスを重ねていて、透明感と不思議感がいっぱいの作品に仕上がっています。浮遊感を感じさせてくれる気持ちの良い仕立てです。


〔これまでの収録は〕
 No,35 【谷山浩子:今日の1曲】  「不思議なアリス」 ①



Date: 2017.06.30 Category: 谷山浩子   

No,139 【谷山浩子:今日の1曲】 「風になれ ~みどりのために~」 ③



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【白谷山】  (3:34)

【ポイント】
 ・ ピアノ1台の演奏が、その透明感を更に強くしています。


CM使用曲、シングルVer.、アルバムVer.・・・それぞれ微妙に変化しているこの作品。
ここではピアノの弾き語りVer.として、ゆったりとしたテンポのアレンジで心地よく揺らぎ、そして清々しく朗々と唄っている作品になっています。

森のせせらぎから聞こえる様々な音が作品にまとまっていったようなイメージのメロディーですが、ピアノ1台のアレンジにすることで浩子さんの透明感のある声が本当に引き立つアレンジになっています。

本当に聴き心地の良い作品です。 やはり代表曲に相応しいですね。


〔これまでの収録は〕
 No,114 【谷山浩子:今日の1曲】  「風になれ ~みどりのために~」 ①
 No,126 【谷山浩子:今日の1曲】  「風になれ ~みどりのために~」 ②



Date: 2017.06.29 Category: 谷山浩子   

No,138 【谷山浩子:今日の1曲】  「地上の星座」 ③



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【花谷山】  (5:12)

【ポイント】
 ・ 前半はピアノで、後半は“現代音楽”的な弾き語り


これも後に“花セレクト”された作品です。
こちらは弾き語りVer.です。シングルVer.、アルバムVer.ともまた違うアレンジで、興味深い取り組みをしているように思います。基本はピアノ演奏なのですが、中盤以降はシンセサイザーが「現代音楽」的な使われ方で入ってきます。これが従来の浩子さんの作品での「演劇的な使い方」ではないシンセサイザーになっていて、ある意味でとても実験的。チャレンジングなアレンジになっていると思います。

聴き方によっては、このシンセサイザーの音づくりは「環境音楽」的でもあるようです。
こういった辺りが、石井AQさんが継続的に発表している自主制作作品に繋がっていく原点なのかもしれませんね。


〔これまでの収録は〕
 No,101 【谷山浩子:今日の1曲】  「地上の星座」 ①
 No,113 【谷山浩子:今日の1曲】  「地上の星座」 ②



Date: 2017.06.28 Category: 谷山浩子   

No,137 【谷山浩子:今日の1曲】  「真夜中の太陽」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売 
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【花谷山】  (3:39)

【ポイント】
 ・ ア・カペラに近いアレンジでストレートにメッセージが伝わる


この曲も後にベスト盤:「花とゆめ」で“花セレクト”された曲になります。
弾き語りですが、ここではシンセサイザーでの演奏になっていて、どちらかといえば、このアルバムで所々で使われている“幻想アレンジ”でまとめられている作品になります。

気持ちが弱くなっている時に、自らを鼓舞する“励ましソング”です。
こういう歌を夜に聴くと、気持ちが穏やかになるだけでなく、泣けてきてしまう女性も多いのではないでしょうか。。。。


〔これまでの収録は〕
 No,93 【谷山浩子:今日の1曲】  「真夜中の太陽」 ①



Date: 2017.06.27 Category: 谷山浩子   

No,136 【谷山浩子:今日の1曲】  「おやすみ」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【花谷山】  (3:37)

【ポイント】
 ・ 静夜に聴くと、睡眠導入剤に相応しい作品です。


ライフベストアルバム:『花とゆめ』では、“現実”を唄った「花」にセレクトされた曲です。

ストリングスを交えたアコースティックなアレンジも心地よいですが、ピアノの一番美しく響く音域をスマートに使っているようです。ピアノ1台、その楽器の持っているポテンシャルをどこまで引き出せるか?ということにチャレンジしたのではないかと思いたくなるほど、この曲のアレンジではピアノの音色が良く響き・良く通る音域を厚く使っているような印象が残ります。

温かくて心地よい・・・・まさに“おやすみ”の歌です。


〔これまでの収録は〕
 No,99 【谷山浩子:今日の1曲】  「おやすみ」 ①



Date: 2017.06.26 Category: 谷山浩子   

No,135 【谷山浩子:今日の1曲】  「カントリーガール」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【白谷山】  (4:36)

【ポイント】
 ・ 4番が入った公式作品はこれが最初です。


元々のシングル盤のような華やかさとは違い、またピアノ曲らしいアレンジになっています。

ここで特筆すべきは、このピアノVer.では元のシングル盤には入っていなかった「4番の歌詞」が追加になっていることですね。正確にいえば、「復活」ということでしょうか。シングル盤の時に歌詞が3番までの“短縮版”だったのは、ラジオで放送する為に要求されていた時間枠に4番までは入らなかったことが要因のようです。

ただ、そこで興味深いのが、その「復活」を最初に行なった機会です。
実は、浩子さんの正規のディスコグラフィーではカウントされていない1983年11月21日発売の企画モノのベストアルバム:『谷山浩子』の中で、アルバムVer.の形で“4番追加”のコンプリート仕様が収録され、この歌のVer.が変わったのでした。正式な歴史に出てこないなんて、あたかも実験をしたかのようですね。

シングル盤的な華やかさを持ったアレンジの「4番までの完全版」になるには、まだこの先の再録音を待たねばなりませんが、かくして浩子さんの代表曲であるこの作品はこんな形で成長を続けていく訳です。


〔これまでの収録は〕
 No,71 【谷山浩子:今日の1曲】  「カントリーガール」 ①



Date: 2017.06.24 Category: 谷山浩子   

No,134 【谷山浩子:今日の1曲】  「パステルウェザー」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:41)

【ポイント】
 ・ 飾りを出来るだけ省いたシンプルな音づくりになっています。


初回収録されたアルバムVer.はアコースティックギターがメインの大変美しいアレンジでしたが、このピアノ弾き語りVer.では、雨上がりに水滴が光に輝いてキラキラ&ポタポタと落ちているような印象を与える、そんな仕立てになっています。

ピアノでもとても美しい響きの曲になっていますね。
比較的短い曲ですが、穏やかな気持ちになれる作品です。


〔これまでの収録は〕
 No,119 【谷山浩子:今日の1曲】  「パステルウェザー」 ①



Date: 2017.06.23 Category: 谷山浩子   

No,133 【谷山浩子:今日の1曲】  「風を追いかけて」 ③



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (3:25)

【ポイント】
 ・ ア・カペラがベースの唄い方になっています。


弾き語りアルバムですが、ピアノだけでなく、シンセサイザーによるものもあります。
ここでは、リズムを取るメロディーを奏でる為だけのピアノ、シンセサイザーは効果音、結果的に歌はア・カペラ的に唄われるという幻想的なアレンジになっています。

荒涼とした街の木々の中を風が吹くような、そんな印象を残すアレンジです。
背後の効果音に不協和音が混じっていることで、逆に歌が気になってくるというのも、聴きどころとして面白いかもしれません。


〔これまでの収録は〕
 No,58 【谷山浩子:今日の1曲】  「風を追いかけて」 ①
 No,70 【谷山浩子:今日の1曲】  「風を追いかけて」 ②



Date: 2017.06.22 Category: 谷山浩子   

No,132 【谷山浩子:今日の1曲】  「すずかけ通り三丁目」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  【花谷山】  (3:51)

【ポイント】
 ・ 虚飾を排した分、よりストレートに伝わってくるようになりました。


元々は浩子さんの“反戦歌”と言ってもよい作品です。
初回収録時は間奏に「大本営発表」のラジオ放送の音声が効果音に使われていましたが、今回の再録音ではピアノのメロディー・アレンジはほとんど変えずに作り直しています。このアルバムのVer.だと、あたかも浩子さんが“等身大”で唄っているような感覚が伝わってくるようです。

このVer.がベスト盤の「花とゆめ」の“花”盤にセレクトされています。


〔これまでの収録は〕
 No,24 【谷山浩子:今日の1曲】  「すずかけ通り三丁目」 ①



Date: 2017.06.21 Category: 谷山浩子   

No,131 【谷山浩子:今日の1曲】  「もみの木」 ②



ベストアルバム 1985年6月5日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:石井AQ・谷山浩子  (4:03)

【ポイント】
 ・ 早朝の気持ちの良い空気感を伝えてくれる歌


冒頭から清々しい気持ちになってくるピアノアレンジです。
初回収録の時は組曲の“終わりの曲”として描かれていましたね。

早朝の時間設定がクレジットされた作品です。
ピアノ弾き語りVer.になることで、その空気感は更に透明度を増し、新鮮な感じが漂います。

そして、ゆっくりとしたメロディーが気持ちを穏やかにしてくれます。


〔これまでの収録は〕
 No,66 【谷山浩子:今日の1曲】  「もみの木」 ①



Date: 2017.06.20 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:Album】  『眠れない夜のために』



ベストアルバム 1985年6月5日発売

「オールナイトニッポン」の担当期間中にはオリジナルアルバムが4作発売されましたが、これがその3枚目、通算10枚目のアルバムです。「初のオリジナル・ベスト盤」として発売された“弾き語りアルバム”です。

時に、80年代中盤。バブル期の真っ只中。
どこもかしこも“カネ太り”のようなゴテゴテとした派手なものがもてはやされた時代ですが、このアルバムは「ヒーリング効果」がいっぱいな感じに仕立てられています。

発売が決まって、浩子さんがオールナイトニッポンで語っています。
『6月5日に 「眠れない夜のために」 が出ます。ピアノの弾き語りとシンセを少々被せただけの静かなアルバムです。夜中にひとりで窓なんか開けてボーっとして聴いてもらいたいようなアルバムを以前から出したかった。音も少なくして溜息なんか聞こえるような。新作アルバムを出す時にそればかりではあまりに地味で世の中から見捨てられると思ってやらなかったが、思い切ってやってみました。私にとっては大事にしたいLPアルバム。初めてアレンジみたいなこともやった。ピアノも初めて譜面を作って弾いた。そうしたら、音を作るのが気持ちいいことだなとわかってしまって。』 (1985/4/25放送分)

今の疲れた時代に、こんなシンプルなピアノの弾き語りで透明感の高い歌声を聴く・・・・心と身体が軽くなりたい時にピッタリの作品集です。タイトル通り、眠れない夜に静かにかけたい、心地良さをいっぱいに感じられるアルバムです。

アルバムのプロデュースが、自分のオリジナルアルバム製作で忙しくなった橋本一子さんから、浩子さん自身へ、そして橋本一子さんの推薦で石井AQ(明)さんが加わります。まさに、ここから今日に至るまで“相棒”として、その後の活動を共にしていくことになる訳です。

このアルバムも歌詞カードは手書きVer.です。少しだけ読みやすい字になりました。(笑) 最後のページの“THANKS”の部分が毎回オールナイトニッポンの“提供スポンサー”のようで面白いんですよね。

「癒し」の効果をたっぷり味わえる1枚ですから、是非聴いてみてください。
実際に評判も良かったようで、売上げ枚数も谷山作品の中では良い方に入ったそうです。



Date: 2017.06.19 Category: 谷山浩子   

No,130 【谷山浩子:今日の1曲】  「メリーメリーゴーラウンド」 ①

ジャケット_BLUE

シングル (B面) 1985年4月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:川島裕二  (5:15)

【ポイント】
 ・ 穏やかで「静けさ」を感じさせるアレンジ


間奏・後奏と穏やかで静か、そして神秘的な感覚を覚えるようなアレンジです。
A面と違って、良い意味で「裏切らない」です。安心感と好印象が残ります。
シンセサイザーと浩子さんの声が相まっているだけでも、その世界は透き通り、穏やかな空気が広がると思います。やはり、あまり過度な“味付け”は禁物ですね。

この作品は、発売前に浩子さんが作ったデモテープをオールナイトニッポンで掛けたのですが、デモテープは全てシンセサイザーの音で作られています。
オールナイトニッポン 1985/3/21放送分

また、この頃からか、浩子さんの歌詞に「高層ビルの景色」が登場してくるようになりますね。

こちらは、このVer.がベスト盤の「'80s」へ収録されています。


Date: 2017.06.17 Category: 谷山浩子   

No,129 【谷山浩子:今日の1曲】  「ブルーブルーブルー」 ①

ジャケット_BLUE

シングル (A面) 1985年4月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:川島裕二  (3:24)

【ポイント】
 ・ ロック! ビート感たっぷり! しかも超高速のシングルVer.!!


何でこうなっちゃったのか、おそらく浩子さん本人が一番驚いたであろうアレンジです。
アルバムVer.より実に20秒も短い超高速のシングルVer.です。
そのアレンジも完全なロックテイスト。うるさいくらいにド派手で賑やかなものです。
当然、唄う本人も
 『TOMCATみたいなアレンジで心配。』 オールナイトニッポン 1985/2/28放送分
と話していましたね。
そんなこともあって、“TOMCAT”Ver.と呼ばれることもありました。

この後に紹介するアルバム:「空飛ぶ日曜日」にアルバムVer.が収録されます。
こちらはタイトルが英語表記となり、「BLUE BLUE BLUE」という形になりますが、これと比較して聴いてみてください。


Date: 2017.06.16 Category: 谷山浩子   

No,128 【谷山浩子:今日の1曲】  「銀河通信」 ①



シングル (B面) 1984年11月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:鶯巣詩郎  【白谷山】  (4:00)

【ポイント】
 ・ この後の再録Ver.に比べるとテンポが速いという違いも。


白谷山セレクトの代表曲です。再録回数では上位に来ます。

最初に聴いた時、思わず電話会社のCMかと思いました。(笑)
まもなく民営化される予定だった電電公社(現:NTT)の企業イメージ戦略にもピッタリな感じがしたので、CMにこの作品を使えばよいのにと思ったりしましたね。歌詞も長距離電話網を預かるNTTによく合っていると今でも思うのですが・・・・「ダイヤルまわす」を除けば。(笑)

曲の仕立ては、シングル盤のA面曲らしくとても華やかなアレンジで、電子ピアノの音と共にエレキギターの音が印象的なメロディーになっているように感じます。

この曲の夜空のイメージからすると、少しテンポが速いようです。この点はアルバムVer.になっていく過程でしっかり修正を入れているようですね。


Date: 2017.06.15 Category: 谷山浩子   

No,127 【谷山浩子:今日の1曲】  「DESERT MOON」 ①



シングル (A面) 1984年11月21日発売
作詞:Dennis de young/日本語詩:谷山浩子、作曲:Dennis de young、
編曲:鶯巣詩郎  【花谷山】  (5:09)

【ポイント】
 ・ 海外アーティストのカバー作。テレビドラマの主題歌になりました。


浩子さんが発表した作品の中でも“異色中の異色”と言える作品です。
アメリカのデニス・デ・ヤングの作品のカバーということだけでも異例なのに、その訳詩も担当して、しかも「ゴールデンタイムのテレビドラマの主題歌」という、これまでやったことのないことばかりが重なっている作品です。ベスト盤のセレクトでは、「花」という現実を唄った曲というジャンルでセレクトされています。もちろん、「'80s」にも収録されています。

浩子さんはもともと語学好きなので、訳詩にも抵抗はなかったようですね。
半年に渡って毎週流れていたので、この時期はテレビで番宣も含めて浩子さんの声が実によくお茶の間でも聴けた時期でもあります。

ただ、私はこの曲を初めて聞いた時、実は「違和感」を持ちました。それも冒頭から。
それが“単なる個人の印象”でなかったことは浩子さんがのちに種明かししてくれたのですが、それはまたご紹介する時にしましょうね。


この曲が使われたテレビドラマは、フジテレビ系で放送された『青い瞳の聖ライフ』。
(放映期間は1984年10月17日から1985年4月3日までの全23話)
主役は宮川一朗太さんとフローレンス(芳賀)さんでしたね。

鎌倉が舞台で、アメリカから留学できた女子高校生と日本人の男子高校生が国際結婚をしてしまい、それが元で難しい立場に立った2人の生活と、留学生が学校で起こす出来事を軽快に描いたラブコメでした。
Wikiによれば、現在のフローレンス芳賀さんは「アメリカで上から50番以内に入る資産家」の奥さんになっているらしいです。



そういえば、この撮影の時、ロケに使っていた神奈川県立七里ガ浜高校に従兄弟が通っていたんだよな。。。
しかし、懐かしいドラマでした。


Date: 2017.06.14 Category: 谷山浩子   

No,126 【谷山浩子:今日の1曲】  「風になれ~みどりのために~」 ②



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:橋本一子  【白谷山】  (4:09)

【ポイント】
 ・ 森の中で滴る水の音のようなリズム


9ヶ月前にシングル盤で発売された作品のアルバムVer.です。
この作品がこのアルバムの終曲になります。

橋本一子さんのアレンジにより、シングル盤とは全く違う印象の作品になっています。敢えて言えば、「より自然界の音に近い印象が残るアレンジ」というところでしょうか。何といっても、リズム楽器の役とメロディー楽器の二役をこなしている「水滴が落ちる響き」のような音が印象に強く残ります。シングル盤のような明るい森のような印象と違って、あたかも原生林に近いような雰囲気を漂わせています。

シングル盤の時にも紹介したように、この曲は代表曲(白セレクト)で何度か再録されていきますが、このアルバムVer.の再録はないので、ここでしか聴けないものになっています。


〔これまでの収録は〕
 No,114 【谷山浩子:今日の1曲】  「風になれ~みどりのために~」 ①



Date: 2017.06.13 Category: 谷山浩子   

No,125 【谷山浩子:今日の1曲】  「バザール」



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:橋本一子  (4:49)

【ポイント】
 ・ セッションしているようなJazzyなアレンジでオシャレです。


久しぶりにお得意の時間帯、夜明け前がシチュエーションになった歌です。
イスラム圏からインドあたりに掛けてある「バザール」がタイトルになっていることからも読み取れますが、このアルバムの作成前に出掛けたネパールの旅で得たインスピレーションをモチーフに書かれた曲でしょうね。異国の夜明け前の街の持つ神秘的な雰囲気を「青い眼差しの人」の姿を主人公に唄っています。

シンセサイザーや電子ピアノなどの電子楽器にSAXやベースなどを載せて異国感を増させる演出で、それでいてJazzyな演奏になっています。また、ウィスパーのようなボーカルスタイルで唄っていますので、賑やかなバザールの朝の静けさが助長されているように感じます。「雰囲気」がよく感じられる作品です。


Date: 2017.06.12 Category: 谷山浩子   

No,124 【谷山浩子:今日の1曲】  「鳥は鳥に」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:橋本一子  (3:25)

【ポイント】
 ・ シンプルに原作の持つ世界観を描いています。


大島弓子さん原作の映画:「綿の国星」(1984年)の挿入歌として書かれた作品です。
以前に紹介した浩子さんのスランプ期に苦心して制作されたアルバム:「ここは春の国」。
そのA面の曲作りの題材に使ったのが「綿の国星」でした。その作品が映画化される時に挿入歌として映画に織り込まれたのがこの作品です。
大島弓子さんをオールナイトニッポンのゲストにお迎えしたこともあるようですね。

歌詞は2番まで。1番当たりの歌詞も大変短く、挿入歌だけにコンパクトな仕立てです。
曲はゆっくりとしたテンポで、どこか孤独で淋しい感じにまとまっているのは、「ここは春の国」の雰囲気とも似ているように感じます。

ちなみに、このVer.がベスト盤「'80s」に収録されています。


Date: 2017.06.10 Category: 谷山浩子   

No,123 【谷山浩子:今日の1曲】  「ハサミトギを追いかけて」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  (2:50)

【ポイント】
 ・ 疾走感が良く出ているアレンジ。 でも、とてもコミカル!


谷山ワールドが全開になっている感じがする、そんな疾走感のある作品です。
そもそも「“ハサミトギ”って何?」ってところからして面白いです。
「刃物砥ぎ」なら知っているんですが・・・・「刃物砥ぎ」も、もはや「死語の世界」に近づきつつありますね。

全体的に「軽音楽」に仕立てられたようなアレンジです。
ドラムとタンバリンというリズム系を引っ張る楽器が中心にドンといて、シンセサイザーでメロディー・サンプリング音源などを重ねながら軽快に進んでいきます。ハンドクラップも音楽の楽しさを伝えてくれます。

今ならば楽器・音源とか十分にそろえられると思いますので、女子高生バンドが取り上げても面白い題材かと思います。


Date: 2017.06.09 Category: 谷山浩子   

No,122 【谷山浩子:今日の1曲】  「キャロットスープの唄」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  (3:48)

【ポイント】
 ・ 食育からもお奨め! でも、ちょっと不思議さが織り交ぜてあるところが谷山ワールド


B面の1曲目は、今度は子供向けの童謡です。非常にかわいらしい歌です。
ニンジン嫌いなお子さんは今も多いので、騙しだまし食べさせる為に「お歌を覚えさせて・・・」ということにも効能ありです。「食育」の観点からも保育園・幼稚園のお子さん向けに聴かせてあげてもらいたいなと思います。
メロディーも覚えやすく、お鍋から出る音をイメージする効果音が冒頭に入って、曲はシンプルなアレンジでコンパクトにまとまっています。また、歌の2番は、デュエットあり、コーラス隊あり、と賑やかな仕立てになっています。

さて、この作品。
初めて聴いた時から、歌詞のある1節に「??」と思う箇所があり、私は未だにその疑問が晴れません。その1節とは・・・

 『ぼくにんじん 赤いにんじん たとえれば野菜のプリンセス』(from歌詞カード)

男の子・女の子のどっちなんでしょ? 実に妙ですよね。
その後の歌詞に『かれ にんじん』 と来るので、「男の子説」が有力と睨んでいますが。
果たして、その真相は如何に。。。。


Date: 2017.06.08 Category: 谷山浩子   

No,121 【谷山浩子:今日の1曲】  「花を飾って(KAMAKURA)」



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:橋本一子   (4:12)

【ポイント】
 ・ 霧雨の、どこか明るくて透き通るような感じが伝わるアレンジが秀逸です。


副題に“KAMAKURA”とあるように、曲中の語りにもある内容から鎌倉へお出掛けされた折に書かれたものでしょうね。鶴岡八幡宮から由比ヶ浜のあたりの裏道や、鎌倉駅から長谷寺の方面に歩いていくと、古い街並みと相まって不思議な感覚があったりしますね。そんなところからモチーフを得たのかな?とか思いながら聴いてしまいます。

この曲は途中で台詞が入ります。
浩子さんの“台詞読み”がかなり上達していることに驚きます。高校生の時に演劇部だったので、そう考えれば不思議はないのですが、これまでのと比べられないほど「声優らしい雰囲気」が出ています。

聴いていて非常に気持ちが良いメロディー、そしてアレンジです。
α波が全開になっているんじゃないかと思うくらいに、ピアノってこんな様々な弾き方が出来るんだというのを感じさせてくれます。
その音が引き出す透明感や空気感に浸ってみてください。


Date: 2017.06.07 Category: 谷山浩子   

No,120 【谷山浩子:今日の1曲】  「夜のブランコ」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:松下誠  (4:44)

【ポイント】
 ・ 生音の良さが実感できる、染みてくる作品です。


白・黒・花・ゆめセレクトされていない作品ですが、再録される機会が多い作品です。
2曲前が少女の歌で、前の曲が青年期の女性の歌、そしてここでは「不倫」の歌。
幅広い年齢層に向けて書くソングライターになってきたのがよくわかります。

やはり不倫がテーマなだけに、歌詞には背徳感が漂いますが、想いの一途さも切々と感じられる内容です。「夜のブランコ」というシチュエーションも浩子ワールドな感じがしますが、それと同時に「時代」も映している感じがありますね。今の時代では逆に映像化が難しそうです。

音づくりは、いたって“生音”です。
“生ギター”・“生ピアノ”・ストリングス(from歌詞カード)という編成にベース・ドラムが乗っかり、そこにシンセサイザーが添えられている感じですね。特にストリングスは、熱い想いを語るにふさわしい分厚さです。
聴き応えのある1曲です。是非、聴いてみてください。

この作品、なんと10年後にアレンジも新たにシングル盤になります。アルバム発表から10年後というのも珍しいと思います。


Date: 2017.06.06 Category: 谷山浩子   

No,119 【谷山浩子:今日の1曲】  「パステル・ウェザー」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:岡崎倫典  (4:02)

【ポイント】
 ・ 穏やかで気持ちの良い空気感が漂います。


ヤングジャンプ@集英社で連載していた矢野健太郎さんのコミック:「ネコじゃないモン!」(LP盤、1983年9月21日))のイメージソングとして書かれた作品の1つです。こちらはオールナイトニッポンからのつながりで制作されたイメージアルバムに収められたものですね。浩子さんが作詞・作曲・プロデュースを担当しています。

こちらは生ギターなどのアコースティックな音に、効果音的にシンセサイザーを載せるという谷山ワールドらしい世界観がメロディーやアレンジから感じられる曲です。非常に穏やかな空気感が伝わってくる作品です。


イメージアルバムの元になったマンガ:「ネコじゃないモン!」は、80年代の傑作青春ドタバタラブコメディーです。大阪から家出同然に東京へ出てきた専門学校生の宮本尚子(ヒロイン)と、同級生の横川修一の恋模様です。恋愛に不器用な尚子と修一が、時にすれ違いを起こしながらも、大人の関係になるまでを青年漫画らしい描き方で語っていきます。

実は、この「ネコじゃないモン!」は私も読者でした。
矢野さんがアシスタント時代に付いていたのは野部利雄さんでしたが、その野部さんの学園ラブコメディー「わたしの沖田くん」(全20巻)が私の推しで、その流れから「ネコじゃないモン!」も読んでいたのですが、浩子さんもお好きだったようですね。

 


Date: 2017.06.05 Category: 谷山浩子   

【谷山浩子:今日の1曲】 ・・・番外編!  『谷山浩子・放課後の音楽室 ~tico moon 音楽部~』 @東京文化会館 小ホール

4月29日にデビュー45周年の記念コンサートを終えた浩子さん。
5月にはポプコンエイジのコンサートにも参加、そして9月の新譜の準備と、現在も精力的に記念イヤーを過ごしています。そして、この6月には『放課後の音楽室』というゲストを迎えるコンサートが設定されましたが、今年は“tico moon”というハープとギターのユニットを迎えての「tico moon 音楽部」というサブタイトルが付いています。
昨日、その“部活”に参加してきました。
今回もメモと記憶頼みではありますが、その模様をレポートしますね。

昨日の東京はとてもお天気がよく、初夏を感じさせる爽やかで日差しも厳しい、お出掛けするには暑さやUVへの対策が必須の1日でした。場所は上野の東京文化会館ということで、地下鉄を乗り継いで向かいました。
到着したのは、17時開場のわずか数分前。
東京文化会館の前は、行楽で来ている人もいて、かなり混雑していました。
そそくさと中に入ります。

東京文化会館_玄関2017 放課後の音楽室2017_コンサート案内

小ホールの開催案内を見ながらホール入口へのスロープを上がって入場します。

今日のホールは約650人収容の大き目の箱。
私の席は中央から少し右手、階段席ではないアリーナ席の後方です。
客先に入ってすぐに気づいたのは、ステージにピアノがないこと。
ハープとピアノの音域がダブるのと、ハープの繊細な音がピアノに消されてしまうからなのでしょうか、浩子さんは歌に専念する風に見て取れます。

席でいつものようにアンケートの支度などをしていると、まだ暗いステージに人が出てきて準備をし始めました。楽器のチューニングをしています。「開始直前に珍しいな」と思って様子を見ていると、tico moonのお二人のように見えます。ギターを触る男性は白い長シャツ、女性は黒い服をまとっています。およそ10分ほど、17:20くらいまで作業をしていました。

東京文化会館の開始5分前を知らすチャイムは独特で、鐘の妖しいメロディーが流れます。
ロビーでくつろいでいたり、ショップでグッズを購入していたお客さんも戻ってきました。このところ、大き目の会場で行なうコンサートが続いていますが、今回も大部分にお客さんが入っていて席はほぼ埋まったように見えました。

ステージ後方にある音の反射板の左手から浩子さん、そしてtico moonが登場です。
浩子さんは「45周年大収穫祭」の第2部で着ていた黒いワンピース。襟と袖口だけが白くなっていてシックでオシャレなものです。ファンクラブの会報に浩子さんも書かれていましたが、この衣装の評判が良かったそうなので今回も着たのでしょうね。髪型は、大収穫祭がハーフウィッグだとは気付きませんでしたが、今回は普通にロングのストレートです。
そして、tico moonのお二人、やはり先ほどチューニングをしていた方たちでした。ギターの男性:影山敏彦さんは同じ衣装。ハープの女性:吉野友加さんは上半身は白、腰から下は藍色を薄くしたような落ち着いた感じのブルーのドレスです。先ほどの黒い格好は、やはり影武者的に黒い服を羽織っていたんですね。

浩子さんがセンターに置かれた小さなイスに座り、向かって左側にハープ、右側にギターというポジションで今日は進行していくようです。

#1 『月が誘う』

前奏がハープから鳴っただけで、この作品の持つ世界観にグッと入っていくのを感じます。
今回初めてと言ってよいほどハープの演奏というのを間近で見た訳ですが、楽器のイメージと違って演奏者はかなり忙しい楽器なんですね。右手は演奏を、左手は弾きながら細かいチューニングを、それでいて優雅に弾かないといけないという難しいことをやられています。

1曲目が終わったところで、浩子さんからご挨拶。
今回の共演は昨年発表した栗コーダーカルテットとのコラボアルバム:「ひろコーダー☆栗コーダー」がキッカケだそうです。収録曲だったこの「月が誘う」にハープの吉野友加さんが参加したのですが、その折に頂いたCDを浩子さんが聴いて、その美しさに
『何かの形で一緒にやりたいな。・・・・そうだ、「放課後の音楽室」があるじゃん!』
で、今回のステージになったのだそうです。
『本日の選曲ですが、たぶん今までで初めてだと思います。全曲、tico moonの選曲です。』
客先から感嘆の声が上がります。
『選んでもらったら20曲くらい選曲してきたんです。それなら、この中から演れば良いかな、と思って、そうしてみました。前半は「tico moonと一緒にやるなら、というそれらしい曲」。後半は「えっ?!」っていう感じです。』

次の作品紹介で浩子さんが
『ハギワラキンイチさんの番組の“たみちゃん”に描いた・・・・』
萩本欽一さんの名前を言い間違えるとは予期せぬことでしたが、それが逆に私の中では「今日のコンサートは、いろいろあるかも。」という予感になりました。

#2 『うさぎ』

この演奏がイメージを超えて良くて、「あらっ、素敵!」という印象でした。実にハープも合いますね。ハープの演奏ができるスピードに合わせて唄うので少しテンポはゆっくり目になりますが、それがまた心地よさに繋がっています。

ここでtico moonさんのご紹介。
今年の7月で結成16年になるというお二人。
浩子さんが結成のキッカケについて尋ねると、影山さんが朴訥とした感じで話し始めます。
そもそも同じライブハウスでやっていた人が4人一緒になって始めたバンドだったそうなのですが、その中でも2人で演奏する機会を作っていたのが影山さんと吉野さんだったそうです。
ところが・・・・
影山さん: 「バンドの維持というのは難しく、メンバー間の不和で・・・・」
浩子さん: 『“音楽性の違い”ってことで?』
吉野さん: 「頑固な方がひとりいて・・・」 (と影山さんを見る。)
影山さん: 「いや、不和ではないんですが。」
浩子さん: 『じゃぁ、人間性で?』
浩子さんが生々しいところにツッコんでいきます。
浩子さん: 『実は腹黒いところがあるんですね。』
影山さん: 「だから、いつもボーダーを着て邪ま(ヨコシマ)な・・・・」
と、オチがついたところで、次の作品に入ります。

#3 『恋するニワトリ』
#4 『さよならのかわりに』


ふんわり・ゆったりとした空間と時間が漂います。
気持ちよくなってきたところで、ここから第1部の終わりまではtico moonだけのステージになります。
演奏を始めようと吉野さんと呼吸を合わせようとした影山さんでしたが、その時にセンターにあった浩子さんのイスや譜面台を片づけにスタッフがステージに入りました。段取りを忘れるほど、おそらく緊張していたんですね。そして、改めて演奏に入ります。

#5 『predawn』
#6 『Beautiful Days』


ハープとギターという2つの弦楽器だけなのですが、音の持つ透明感だけでなく、なんとも柔らかく温かい印象の響きに実に癒されます。聴いていて何とも気持ちが良く、寝落ちしそうになってきます。

影山さん: 「暑くなってきましたが、ここで冬の作品をやります。」
この方、どこか人を喰ったようなコメントが独特です。

#7 『snowflake』
#8 『Driving・・・』


このパートの3曲目で、本当に一瞬寝落ちしてしまった。。。。

#9 『エレミの恋』

ここで第1部が終了。
本当に心地の良い空間を満喫しましたが、実は開演からまだ45分しか経っていません。
休憩時間に席にいたら、少しするとステージ上に2人が出てきてチューニングを始めます。今回は4分くらいで済ませていきましたが、ハープって実に細かい作業が必要な楽器であることに感心しました。

再び妖しい鐘の音が鳴って、後半:第2部のスタートです。
3人がステージに戻ります。

#10 『神様』
#11 『意味なしアリス』


浩子さんが前触れしたように、これは意外な2曲が冒頭から来ました。
ハープで演るのは難しそうなチャレンジングな作品です。やはりチョコチョコとエラーが出てしまったようです。
浩子さん: 『いっぱい間違えたね。』
・・・・あ、いじっちゃいました。

ここで影山さんの漂わせる雰囲気に話が及びます。
浩子さん: 『影山さんって、表情が少ないよね? 私も少ないと言われるけれど、影山さんほどじゃないです。』
影山さん: 「自分は盛り上がっているんだけど、顔に出ないんです。意識してやると、作った表情になってしまう。」
浩子さん: 『以前、フランス人とイタリア人にアレンジをしてもらった時、ふたりから「本当に気に入っている?」としつこく尋ねられた。気に入っているって何度も言ったんだけど、向こうの人は大きく伝えないとダメみたい。最後まで猜疑心を持って見られたみたいです。』

今度は、ほとんどお話をしないハープの吉野さんへ話題を移します。
浩子さん: 『チューニングが忙しい、ということでお話は影山さんが担当するんですね。』
小型のハープを操る吉野さん。クラシックのコンサートで見る大型とは違って、かわいらしい音を響かせてくれるハープです。
浩子さん: 『そのハープって、弦は何本あるの?』
吉野さん: 「34本です。ギター5本とベース1本分です。」
なかなか面白い例えです。このあと、影山さんが何やら別の“計算”をしたのですが、私の耳には計算が合わないように感じたのですが、空耳でしたか。。。。

次の作品に向かう前に、影山さんが足元で鈴を付けるような音が聴こえてきます。

#12 『楽園のリンゴ売り』
#13 『僕は帰る きっと帰る』


ここが本日のハプニングポイントになりました。
「僕は帰る きっと帰る」の1番が終わってからの間奏で“妙な雰囲気”が突然訪れます。ハープの音が停まり、ブレイクしたような形でギターだけが鳴っています。“んっ?”と思って影山さんを見ると、吉野さんを見て息を合わそうとしています。そして、再び間奏から入っていったのですが、吉野さんが一瞬微笑んだように見えました。

唄い終わったところで
浩子さん: 『何が起こったかわからなかったんだけど、1番の間奏のところで・・・・』
影山さん: (手を挙げて) 「間違えました。」
浩子さん: 『その後の歌詞が 「なんだかあやふやで 頼りない気分さ」 だったから・・・・』
客席は爆笑! さすが、偶然の産物です。

浩子さん: 『でも、初めての場所で間違ったね。今まで間違えたことないのに。 ・・・・人の失敗をほじくり返すな、と。』
影山さん: 「あとで反省会をやらせてください!」
そこから失敗した時に取る“態度”のお話に。
影山さん: 「自分が失敗しているのに、人を睨んじゃったりする時もある。」
浩子さん: 『“睨んじゃったもの勝ち”みたいの、あるものね。』
人間味あふれるエピソード(?)です。

ハプニングをきっかけに盛り上がったところで、「これ?」という選曲が続きます。

#14 『ドッペル玄関』

浩子さん: 『これを選ぶかって感じですが。』
影山さん: 「友加さんの選曲です。先ほどの「楽園のリンゴ売り」も友加さんの選曲です。」
客席から驚きの反応がありました。
浩子さん: 『意外に黒いんだ。 ヒトは見掛けで判断してはいけない。』
客席は爆笑でした。

演奏は、なんとボサノバ調にアレンジしたギターに乗せてハープがメロディーを奏でます。
これが何とも心地よい!
上品な感じなんだけど、作品の奇妙な世界も伝わってきて、聴いていて楽しい仕上がり。
しかもtico moonの2人も弾きながらコーラスにも参加しています。
この演奏が多くのお客さんの心を捉えたようで、この日一番の大拍手でした!!
(確かに、これはアリ!です。)

浩子さん: 『美しいホステスさんがパーって空を飛んで行った、みたいなのが見えたでしょ?』
浩子さん: 『今度は全く違うタイプの曲になります。』
それは、第1部のような「tico moonと一緒に演るなら」にピッタリの選曲でした

#15 『ピエレット』

ハープの音色が実に合う作品です。実に美しい世界が広がります。
歌詞の心苦しい心情も一緒に昇華していくような感じでとても良かったです。
この日の中で一番美しくてきれいな世界が広がっていたように感じました。

第2部の盛り上がりも最高潮になったところで、「次が最後」という時間に。
浩子さん: 『あっという間の時間でしたね。』
影山さん: 「記憶がないくらい、あっという間でした。」
浩子さん: 『皆さんに伝えることは、大丈夫ですか。言い残したことは?』
影山さん: 「言いたかったことも忘れてしまったので、大丈夫です。」
・・・・最後まで人を喰ったようなところがある影山さんです。

ふと思いついたように浩子さんが質問します。
浩子さん: 『好きな食べ物は?』
吉野さん: (少し考えて) 「トーモロコシ。 と、お肉。」
影山さん: 「ソーメン。カレー。」
・・・・子供に尋ねているみたいな雰囲気が漂います。

浩子さん: 『ラジオ深夜便に提供したこの作品が現時点の最新シングルです。45周年のシングルコレクションを発売したので、買ってくださいね!』

#16 『同じ月を見ている』

この作品は深夜の透明感のある世界が謡われているので、ハープの音はすごく合いますね。とても美しい空間が広がっていました。

大拍手の中、3人が舞台袖に下がります。もちろんアンコールの拍手に変わります。

しばらくして3人で登場します。

マイクを持つと、お礼方々、舞台裏でのお話を始めます。
浩子さん: 『いま下がった時に2人から「スミマセ~ン!」って謝られてしまって。 失敗をイジリ過ぎたか、と。。。 でも、皆さん、今は癒されて“血液サラサラ”になったと思います。後ほど2人がサインするということで売り場に出ますので、CDを売っていますので是非買っていってください。』
その時に客先から声が飛びます。
浩子さん: 『えっ! 売り切れた? では、お買い求め頂いた方には、それにサインをするということで2人が行きますので。 私のはなくてスミマセン。』

そして、浩子さんからの告知。
待望のニューアルバムの詳細について発表です。
浩子さん: 『9/13に6年ぶりのオリジナルアルバムを出します。タイトルは「月に聞いた11の物語」です。この時期にタイトルが決まっているのは珍しいです。普通は歌入れやミックスダウンの時に「曲順をどうしようか?」と言いながら決めるのですが。』

浩子さん: 『11曲入っています。タイトルがこれで10曲しか入っていなかったら怒られるよね。一度やってみたいという気持ちになるのですが。マネージャーのユカリンの“小出し戦略”でちょっとずつ発表していきます。今回は新曲が7つで、新曲が5曲、ライブでのみ演ったのが2曲。提供曲が4曲です。ライブ発表の2曲は、『螺旋人形』と、新居昭乃さんと作った『秘密の花園』。提供曲では、上坂すみれさんの『無限マトリョーシカ』と、MEGさんの『旅立ちの歌』が入ります。残りは提供曲が2つ、未発表が5つですね。』

浩子さん、発表がうれしそうです。 (この詳細は既にヤマハのHPに掲載されています。)

コンサート当日から予約も始まるそうで、今回もシングルコレクションと同様に購入特典が「TOWER RECORDS」と「Amazon」で購入すると付いてくるそうです。 TOWER RECORDSは、このブログの右上のバナーから、Amazonは下記のリンク先からどうぞ!!

【Amazon.co.jp限定】月に聞いた11の物語 (45周年記念オリジナル・コースター第2弾(2枚1セット)付)

今回のアルバムの編曲者は多彩とのことなので、そのあたりの発表も含めて、次の7月の2回の弾き語りコンサートでまた小出しに出てくるのでしょうね。(笑)

浩子さん: 『自分ばかりしゃべってスミマセン。何か告知はありますか?』
影山さん: (少し考えて) 『ホームページが出来ました。』
浩子さん: 『それだけで良いですか?』
影山さん: 『精一杯の情報を提供しました。』
・・・・ここにきても“らしさ”をトークで発揮しています。

と、いうことで長めの告知が終わり、アンコールの作品に移ります。
これも実にハープとの相性がピッタリの作品ということで選曲されたようです。
始める準備で影山さんがギターにマイクをぶつけて「ゴンっ!」という音を出してしまい、またまたキャラを発揮しています。

#En-1 『お昼寝宮・お散歩宮』

ハープとギターの音に乗せて身体をゆらゆら揺らしながら唄う浩子さん。
そして、吉野さんも弾きながらコーラスに参加しています。
まさに浩子ワールド! これぞ、真骨頂!という感じがたっぷり出ていました。

そして、拍手の中、3人がステージを後にします。
しかし、今日はダブルアンコールの拍手が続いています。
皆さん、よほど満足度が高かったのでしょうね。欲張りです。(笑)
すると、早々と3人でステージに戻ってきてくれました。

浩子さんが裏話を明かしてくれました。
浩子さん: 『実は、演奏する曲を厳選したら1曲多かったんです。もしダブルアンコールをもらえたら演ろうということで、拍手が止まないうちに出てきてしまいました! だからといって、「選に漏れた曲」とか思わないで聴いてくださいね。』
客席は笑いに包まれます。

浩子さん: 『昔、山口百恵さんの唄に「絶体絶命」という歌がありましたが、これは三角関係の歌なんですけど、この設定を都会から田舎に変えてですね・・・・ウソです。』

#En-2 『夕焼けリンゴ』

前奏がピアノの作品なのでハープに置き換えてもとてもきれいなイメージが残りますね。この作品も演奏してみたいと思ったのは理解できるような気がしました。

そんなこんなで、いろいろな失敗も楽しさにかわり、白と黒のコントラストも鮮やかだった約2時間のコンサートは無事に終了したのでした。



Date: 2017.06.04 Category: 谷山浩子   

No,118 【谷山浩子:今日の1曲】  「人形の家」 ①



アルバム 1984年5月21日発売
作詞・作曲:谷山浩子、編曲:藤本敦夫  【黒谷山】  (2:44)

【ポイント】
 ・ この曲からアルバムタイトルが決まりました。


「黒」セレクトされている作品です。
繊細な思春期の男の子が主人公でしょうか。その年頃に特有な閉塞感や息苦しさを人形を通して語っているような歌のように思えます。描かれた歌詞の世界を理解するのは、全体的に“難しい”という印象もありますね。

以前であれば、同じようなシチュエーションの主人公であれば、暗めのアコースティックな曲・アレンジになっていたと思いますが、この曲はロックにまとめられているというのは時代の変化でしょうか。

このアルバムも、そのタイトルは収録曲名から引用されていませんが、この曲の冒頭部の「音」に由来しています。


Date: 2017.06.03 Category: 谷山浩子   
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FX&鉄(fxrailways)

Author:FX&鉄(fxrailways)
気がつけば転職7回! 「人生への投資」で出費がかさんだうえ、わずかな資産もリーマンショックで大きな痛手。景気回復に期待しつつも『まずはお小遣いの安定確保!』を目標に、わずかな軍資金で2013年9月から再びトレードに参入です。
トレードだけでなく、あちこちの趣味に話が飛んでいきますので、たぶんグダグダなブログになるかも、です。

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